多面的機能支払交付金事業の概要

多面的機能支払交付金事業とは、農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を図るための地域の共同活動にかかわる支援を行い、地域資源の適切な保全管理を推進するため実施されている、国と地方自治体による交付金事業です。

この事業は、地域の水路や農道などを守っていく共同活動にもっとも取り組みやすいまとまりをもとに設立した活動組織に交付金を支払うものです。

多面的機能支払交付金の構成

農地維持支払交付金：農地法面の草刈り、水路の泥上げ、農道の路面維持などの地域資源の基礎的な保全活動
資源向上支払交付金：水路、農道、ため池などの軽微な補修などを行う、地域資源の質的向上を図る共同活動と、未舗装農道の舗装や水路の更新ができる、施設の長寿命化のための活動

活動の例と交付金の構成区分

農業者のみで構成される活動組織の例

農業者とそれ以外の構成員から形成される組織の例

活動構成交付金一覧表（10aあたりの単価）
区分	[1]農地維持支払	[2]資源向上支払（共同）	[1]と[2]に取り組む場合	[3]資源向上支払（長寿命化）	[1][2][3]に取り組む場合
田んぼ	3,000円	2,400円	5,400円	4,400円	9,200円
畑	2,000円	1,440円	3,440円	2,000円	5,080円
草地	250円	240円	490円	400円	830円

【注意事項】

農地・水保全管理支払の取組を含め5年間以上実施した地区は、[2]資源向上支払（共同）の単価に0.75を乗じた額になります。
[2]資源向上支払（共同）は、[1]農地維持支払と併せて取り組むことが基本になります。
[2]資源向上支払（共同）の多面的機能の増進を図る活動に取り組めない地区は、単価は6分の5を乗じた額になります。
[3]資源向上支払（長寿命化）は、水路や農道などの施設の補修や更新を実施します。
本単価は交付上限額になります。なお、[3]資源向上支払（長寿命化）において、広域活動組織の規模を満たさず、かつ直営施工を実施しない地区は、単価は6分の5を乗じた額になります。
[2]資源向上支払（共同）および[3]資源向上支払（長寿命化）に一緒に取り組む地区は、[3]資源向上支払（長寿命化）の単価は0.75を乗じた額になります。したがって、[1]農地維持支払、[2]資源向上支払（共同）および[3]資源向上支払（長寿命化）に一緒に取り組む場合、都府県・田んぼでは合計で10aあたり9,200円になります。
事業計画期間中に畑地化する場合、当該期間中においては、[1]農地維持支払の交付単価は地目変更前の単価を適用します。
畑には樹園地を含みます。