2025年3月17日にMRI装置を最新な装置に更新いたしました。
この度の更新により、既存装置のハードウェアを一新し、様々なアプリケーションを搭載した装置となりました。従来の装置に比べるとより診断能力の高い画像の提供と撮影時間の短縮が可能となりました。また内装も以前より明るくなり患者さまがより安心して検査が受けられる撮影室となりました。
(シーメンス社製”MAGNETOMAvantoFit”1.5T装置)
X線や超音波などは一切使用せず、トンネル状の大きな磁石の中に寝た状態で検査します。磁石から発生する「磁場」とFMラジオに用いられる「電波(電磁波)」を使用して体の中の様子を映像化する方法です。
X線を使用しないので放射線被爆がなく、体の断面も自由に設定することが出来ます。また脳や脊髄、内臓、筋肉、関節、血管などを非常に明瞭に映像化することが出来ます。
このMRIを用いて人体のあらゆる部位の画像を得ることで、いろいろな病気やけがなどの診断に利用されています。
MRIはすべての人が受けることが出来るわけではありません。強い磁石を用いているため、心臓ペースメーカーを埋め込まれている方、脳動脈瘤の治療のため材質不明の動脈クリップが入っている方、人工心臓弁を使用している方は生命に危険があるため検査を受けることが出来ません。
人工関節を使用している方や体内に手術や事故などで金属が入っている方は、その材質によっては不用意に検査をすると危険な場合がありますので注意が必要ですので事前に医師や技師に申し出てください。
MRI検査室に入室する際には、持ち込むと強い磁石を用いているため、吸い寄せられて危険なものや、故障したり、画像に影響を及ぼすものなどがありますのであらかじめ入室前に取り出していただきます。以下のものが代表的ものです。
時計、メガネ、鍵、指輪、アクセサリー類、キャッシュカード、テレホンカード、取り外し可能な義歯、補聴器、カイロ、ベルト、エレキバン、金属がついた下着、血糖値測定器(バッジ)
またマスカラやアイラインの一部には金属が含まれており画像に影響が出たり、やけどを起こすことも考えられますので化粧はなるべく避けてください。
頭部MRI検査の代表的な画像として、T1強調画像、T2強調画像があります。また、他の様々な撮像方法と組み合わせて診断することで、脳梗塞や脳出血、その他の変性疾患を的確に診断することができます。
MRI検査では、造影剤を使用しないで、血管を描出する(MRA)ことができ、脳動脈、血管狭窄などの診断に利用されます
T1強調画像
T2強調画像
MRA画像
検査では基本的には息止めで撮影を行いますが、寝台に生体認証システムが内蔵されているため、自動的に呼吸情報を認識し画像収集に反映し検査を行うことが可能です。
MRI検査では水からの信号を画像化することにより、胆嚢、胆管、膵管を造影剤を使用せず、鮮明に描出することができます。
T2強調画像
MRCP画像
全身拡散強調画像での撮影では全身を一度に撮影できる検査法です。がんの検出や治療効果の判定などに役立ちます。
全身拡散強調画像
脊髄や椎間板などの組織を明瞭に描出することができます。椎間板ヘルニアによる脊椎神経の圧迫状態、脊椎圧迫骨折など脊椎疾患の診断に有用な検査です。
腰椎MRI画像
腰椎神経根画像
X線撮影で診断の難しい靭帯や半月板などの軟部組織を明瞭に描出することができます。また骨組織はもちろん関節や靭帯の診断に有用です。
膝関節MRI
肩関節MRI