2024年12月25日に乳房撮影装置(マンモグラフィ装置)を更新しました。壁紙も一新し、柔らかな印象の検査室へと生まれ変わりました。
FUJIFILM社製AMULETSOPHINITY
国内最小画素サイズである50μmという非常に細かい画素での撮影が可能です。
乳がんはしこりとして触知できる場合もありますが、早期の乳がんはサイズも小さく、また触知できない石灰化として描出されることもあります。
マンモグラフィはこの石灰化の描出に特に優れており、石灰化の評価は形態と分布を把握することが非常に重要になりますが、画素が細かく高精細な画像であればあるほど正確な評価が可能となります。
最新の画像処理技術が搭載されたことで乳がん検診で定められている被ばく線量の半分以下での撮影が可能になり、従来の装置と比較しても更なる被ばくの低減が認められました。また、乳腺の割合が多い高濃度乳房では読影の際に画像の明るさを変えて観察するなど特に工夫が必要でしたが、乳腺の割合に関係なく良好な画像が得られるようになりました。
マンモグラフィでは、乳腺の重なりを極力少なくするために乳房を薄くのばす必要がありますが、その際に圧迫による痛みが生じてしまいます。この度導入した装置では、圧迫後に少しだけ圧迫する力を弱める(減圧)機能が搭載されており、乳房の厚さを変えず高精細な画像を維持したまま痛みを軽減することが期待できます。
※撮影時の状況によっては一部使用できないことがあります。
新たな機能としてトモシンセシスが撮影できるようになりました。
トモシンセシスとは、Tomography(断層撮影)とSynthesis(合成)を合わせた造語で、3Dマンモグラフィとも呼ばれています。
従来のマンモグラフィ(2D)では、圧迫した乳房を1枚の画像として描出するため、乳腺の重なりによって病変が見えにくくなることがありました。トモシンセシスでは、この重なりを薄い断層画像として描出できるため、病変が乳腺と重なることがなく発見しやすくなりました。