CTとは、コンピュータ断層撮影法(Computedtomography)の略称です。人体にX線を照射し、通過したX線量の差をデータとして集め、コンピュータで処理することによって人体の内部を画像化する検査です。当院は平成31年2月より、64列X線CT装置を80列CT装置に更新しました。
今回導入された装置は、1回転最薄0.5mm幅を用いて1度に80枚の断層画像を撮影することが可能な世界最高水準の技術を搭載しています。そのため従来の装置に比べて、より短時間で広範囲の細やかな所まで解剖学的な情報を画像化することができます。小さいお子様から年配の方まで、患者さまを選ばず検査が可能です。
新しい画像再構成技術により、画像に影響を及ぼすノイズを大幅に改善できるため、良好な画像を描出することが可能となりました。そのため従来の装置に比べて低線量での撮影が可能となり、診断能力を落とすことなく、最大75%の被ばく低減を実現します。
CT開口径がクラス最大の78cmとなったことで、患者さまへの窮屈感を低減しています。また、寝台が床から40cmほどの高さまで下がるため、ストレッチャーからの搬送、車椅子からの乗り降りが非常に楽になっています。
撮影前に行う息止め練習時の心拍から最適撮影条件を自動設定することが可能なため、患者さまごとに最適な撮影条件での検査が可能です。また、心電同期撮影中に必要な心拍位相のみ撮影するため、大幅に造影剤・被ばくも低減します。
高速撮影方式により、従来の装置より短時間で最適条件撮影が行えるため、不整脈のある患者さまにも臨機応変に対応可能です。
内視鏡を挿入せずに肛門から炭酸ガスを注入したうえでCT撮影を行う検査です。検査時間は約10分程度で終了します。撮影後大腸CT解析が可能なワークステーションにて画像処理を行い、大腸内視鏡検査、注腸X線検査と類似の画像を作成し観察・診断をします。