病院情報

  • 令和6年度安来市立病院病院情報の公表

 

更新履歴:令和7年9月30日

医療法における病院等の広告規制について:厚生労働省(外部サイトへ)

 


 

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

 

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0〜 10〜 20〜 30〜 40〜 50〜 60〜 70〜 80〜 90〜
患者数

3

5 0 10 15 25 51 154 279 209

 令和6(2024)年度の急性期病棟における退院患者を年齢階級別に集計した指標です。80歳から89歳までの患者が最も多く、70歳以上の患者が占める割合は、全体の80%以上です。高齢化率40%に迫る市域に立地する地域性を色濃く反映しています。
このような背景から、急性期治療を終えた後も何らかの支援が必要となるケースが多く、入院後の早い段階から相談員が介入し、地域の施設等との連携に取り組んでいます。急性期から慢性期、在宅まで地域の方々が安心して生活が続けられるように、支援しています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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診療科名:内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)手術なし手術・処置等2:なし 60 26.38 16.40 6.67% 88.00 -
100380xxxxxxxx 体液量減少症 37 21.59 10.26 5.41% 86.32 -
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症手術なし 33 27.73 13.66 3.03% 82.03 -
050130xx9900x0 心不全手術なし手術・処置等1:なし手術・処置等2:なし重症度等:他の病院・診療所の病棟からの転院以外 23 30.91 17.33 4.35% 88.74 -
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎手術・処置等2:なし

20

5.50 5.55 5.00% 77.20 -
 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)を主訴とする患者の割合が高く、次いで、高齢者に特徴的な脱水症(体液量減少症)尿路感染症やが多い傾向です。

 

診療科名:整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折人工骨頭挿入術肩、股等 28 46.50 25.29 28.57% 86.89 -
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)手術なし 9 - 19.16 - - -
070370xx99xxxx 骨粗鬆症手術なし 6 - 21.26 - - -
160980xx99x0xx 骨盤損傷手術なし手術・処置等2:なし 5 - 19.30 - - -
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼骨折観血的手術肩甲骨、上腕、大腿等 4 - 14.04 - - -

 大腿骨近位部骨折の手術治療を目的とした入院が最も多くなっています。保存的治療も一定数以上あり、急性期病棟での受入れの他、在宅復帰を目的とした地域包括ケア病棟への入院もあります。高齢の方の入院が多いため、在宅等への復帰支援に注力しています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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分類 初発:StageI 初発:StageII 初発:StageIII 初発:StageIV 初発:不明 再発 病期分類
基準(注釈)
版数
胃癌 - 1 - 3 1 2 1 8
大腸癌 - - - 2

6

3 1 8
乳癌 - - - - - - - -
肺癌 - - - - - 1 8
肝癌 - - - - 1 - 1 8

(注釈)1:UICCTNM分類,2:癌取扱い規約

 5大癌とは、発症症例が多い、胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌を指します。UICC(国際対がん連合)が定める腫瘍毎の病期分類に従い、Stage分類を行っています。
当院は早期発見に注力しており、発見後は適切な医療機関への紹介治療に努めます。また、末期の方を中心とした在宅における支援もしています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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症状 患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 - - -
中等症 31 21.42

87.00

重症 - - -
超重症 17

37.47

89.88
不明 - - -

 成人市中肺炎とは、自宅や施設等において日常生活でかかる肺炎を指し、食べ物の誤嚥や、インフルエンザ・コロナウイルス等による肺炎は含まれません。当院では中等症の方の割合が最も高いですが、高齢者の患者が多く、年齢に比例し重症度も高く、入院期間も長期化傾向です。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 14 38.71 81.14 5.26%
その他 5 31.20 84.20 0.00%

 当院は神経内科の常勤医が居ないため、必要に応じて高度医療機関へ紹介をして治療を行っています。高齢者が主になりますが、発生後は早期離床を目指し、積極的にリハビリテーションを提供しています。
また、急性期を終えた患者のリハビリを目的とした入院も受け入れており、患者の在宅復帰を地域ぐるみで後押ししています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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診療科名:整形外科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術肩甲骨、上腕、大腿 27 4.93 45.22 22.22% 86.48 -
K0811 人工骨頭挿入術肩、股 - - - - - -
K0463

骨折観血的手術鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他

- - - - - -

K0452

骨折経皮的鋼線刺入固定術前腕、下腿 - - - - - -

 大腿骨に対する骨折観血的手術が最も多いですが、幅広く対応しています。高齢の方が多いため、充実したリハビリテーションを行いながら在宅等への復帰支援に努めています。

その他

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード(TSV:1KB)

 

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
130100 播種性血管内凝固症候群 異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
180010 敗血症 異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
180035 その他の真菌感染症 異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 10 1.33%
180040 手術・処置等の合併症 異なる - -

 入院の合併症として代表的な4つの疾患ですが、当院では症例数が少なく、手術後の合併症のみとなります。

 

 


 

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率

リスクレベル「中」以上の手術をした患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

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リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
30 25 83.33%

 周術期において肺血栓塞栓症の予防行為の実施は、発生率を下げることにつながります。肺血栓塞栓症の発生リスクが高い手術を施行する場合に、術前・術中・術後において、弾性ストッキングの装着や観血的空気圧迫法を実施することが有効とされています。

血液培養2セット実施率

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血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
255 158 61.96%

 病原体は血液中にばらついて存在することがあり、血液培養を1セットのみとした場合、偽陽性または、菌の検出につながらないことがあり、2セット以上の血液培養が推奨されています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

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広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
95 53 55.79%

 近年、抗菌薬に対する耐性菌の出現により、難治症例が増加していることが世界的に問題となっています。そのため、抗菌薬の適正使用を推進する取り組みが求められ、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が求められます。

転倒・転落発生率

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退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
15,390 62 4.03%

 転倒・転落は、入院による環境の変化や患者さんの年齢、活動度、疾患などによる影響も受けるため、発生リスクを0にすることはできませんが、転倒・転落を最小限に、また、転倒・転落をされても骨折などの大事にいたらないようにするために様々な取り組みをおこなっています。入院時に患者さんの普段のご様子をうかがって総合的に転倒・転落リスク評価をおこない、評価に応じた転倒転落予防対策を講じます。また、転倒・転落が発生した場合には、適切な対応がおこなえるよう手順等を定めています。

転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率

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退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
- - -

 このデータは、過失の有無にかかわらす、入院中に転倒転落があり、その際に骨折等で濃厚な処置や治療を要した件数をもとに算出したものです。転倒・転落をされたとしても骨折などの大事にいたらないように、ベッドの高さを患者さんの状態に合わせて調整したり、患者さんが安全に過ごせるようにベッド周囲の環境調整をおこなうなどの取組をしています。
「-」(ハイフン)は、10未満(小さい値)であり、良好な結果である。

手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

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全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
77 77 100

 適切な抗菌薬を、手術執刀開始前1時間以内に投与することで、手術後の手術部位の感染発生を予防することできます。

d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率

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退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
15,386 10 0.06%

 令和6年度の(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率は0.06%でした。褥瘡の発生率は非常に低いと考えられます。この要因は「入院時には患者さんの状態に応じたマットレスを選定」「褥瘡発生リスクにそった看護実践」「入院後の早期リハビリ開始」「高機能マットレスの効果的な使用による褥瘡予防」「NST/褥瘡対策委員を中とした褥瘡回診・症例検討」を行っていることによるものと考えられます。

65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合

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65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
619 325 52.50%

 栄養アセスメントとは、患者様の身体の状態や食事の状況を確認して栄養の過不足を見極める事です。入院早期に栄養アセスメントを行い、低栄養リスクを早期に発見し、適切な栄養介入を行うことにより、入院期間の短縮や予後の改善が期待されています。特に65歳以上の患者様は低栄養になりやすい為、早期介入が重要です。当院では、65歳以上の患者様の入院早期の栄養アセスメント実施割合は52.5%と低めでした。理由の1つとしては、緊急入院や高度医療機関への転院が多く、栄養アセスメントの実施が難しい場合があったことが考えられます。より多くの患者様に効果的な栄養管理が実施出来るよう体制を強化し取り組んで参ります。

身体的拘束の実施率

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退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
15,390 251 1.63%

 医師、病棟師長、地域連携室担当者、医療安全推進室師長による身体抑制最小化チームを組織し、薬剤師や認知症看護認定看護師とも連携をとりながら、身体抑制を最小化するための取り組みをおこなっています。身体抑制の実施状況を把握して院内にフィードバックをしたり、研修会を開催しています。