病院指標

更新履歴:令和4年9月30日

令和3年度安来市立病院病院指標

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  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

1.年齢階級別退院患者数

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年齢階級別退院患者数
年齢区分 0〜 10〜 20〜 30〜 40〜 50〜 60〜 70〜 80〜 90〜
患者数 2 2 7 13 12 39 72 132 195 159

令和3(2021)年度の急性期病棟における退院患者を年齢階級別に集計した指標です。80歳から89歳までの患者が最も多く、全体の30%となっています。高齢者(70歳以上)が全体の約80%を占めており、少子高齢化の地域性が反映されています。このような背景から急性期治療後、在宅や施設への退院に向けた支援が必要なケースが多く、地域の方々が安心して生活が出来るように急性期から慢性期への対応、また、入院後に早期から相談員が介入することで、地域の施設等との連携や在宅等への退院に取り組んでいます。

2.診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症,手術なし 28 25.79 13.14 7.14% 84.68 なし
050130xx9900xx 心不全,手術なし,手術・処置等1:なし,手術・処置等2:なし 26 26.81 17.35 7.69% 88.35 なし
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石,胆管炎,限局性腹腔膿瘍手術等,手術・処置等2:なし,定義副傷病:なし 19 11.53 9.21 10.53% 78.11 なし
100380xxxxxxxx 体液量減少症 18 21.00 10.66 0.00% 73.06 なし
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎,手術なし,手術・処置等2:なし 13 31.54 20.57 7.69% 93.46 なし
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞,手術なし,手術・処置等1:なし,手術・処置等2:なし,定義副傷病:なし 13 9.15 9.00 7.69% 75.00 なし

70歳以上の高齢者の方が主であり、最も入院の多かった尿路感染症に対しては抗生剤による薬物治療を行っています。症例によっては泌尿器科への紹介も行っています。ついで入退院をくり返すことが多い心不全となっております。また体液量減少症(脱水症)、誤嚥による肺炎に対しても薬物治療を行っています。胆管結石や胆管炎に対しては、結石の除去や、ステント留置などの治療を行っております。高齢の方が多いため、全国の平均的な入院日数より長くなっています。

 

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞,手術なし,手術・処置等1:なし,手術・処置等2:なし,定義副傷病:なし 10 8.80 9.00 0.00% 73.50 なし
060150xx99xx0x 虫垂炎,手術なし,定義副傷病:なし 4 8.75 7.31 0.00% 42.00 なし
060210xx9710xx へルニアの記載のない腸閉塞,手術あり,手術・処置等1:あり,手術・処置等2:なし 4 17.00 23.57 0.00% 67.75 なし
060330xx02xxxx

胆嚢疾患(胆嚢結石など),腹腔鏡下胆嚢摘出術等

4 8.75 6.25 0.00% 58.75 なし
060150xx03xxxx 虫垂炎,虫垂切除術,虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 3 9.33 5.40 0.00% 36.67 なし
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上),ヘルニア手術,鼠径ヘルニア等 3 11.67 4.74 0.00% 62.33 なし
060335xx0100xx 胆嚢炎等,胆嚢摘出術,手術・処置等1:なし,手術・処置等2:なし 3 17.33 13.57 0.00% 82.00 なし

消化器(胃・大腸)の手術後や悪性腫瘍等の治療後におこりやすい腸閉塞や虫垂炎による入院があります。腹腔鏡下による手術などの外科的治療も行いますが、薬物治療による保存的治療も行っております。腸閉塞や虫垂炎以外にも、胆のう結石に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術も行っています。

 

整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折,人工骨頭挿入術,肩、股等 25 55.52 25.32 36.00% 86.84 なし
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)手術なし 6 36.83 19.34 16.67% 84.50 なし
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼骨折観血的手術,鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指 6 47.33 18.36 0.00% 60.67 なし
160820xx99xxxx 膝関節周辺の骨折・脱臼,手術なし 5 50.40 18.87 20.00% 79.60 なし
160980xx99x0xx 骨盤損傷,手術なし,手術・処置等2:なし 5 42.80 19.02 0.00% 85.00 なし

昨年度と同様に、大腿骨近位部骨折の手術目的治療入院が最も多いです。時間外のほとんどの外傷は急性期病棟へ入院となり、その後の精査にて保存的治療となれば、地域包括ケア病棟へ転棟となるため、保存的治療例も一定例は存在します。高齢の方の入院が多く、もとの生活がおくれるようリハビリテーションを継続して行うため、地域包括ケア病棟への転棟や回復期リハビリテーション病院への転院があります。

3.初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
なし 初発:StageI 初発:StageII 初発:StageIII 初発:StageIV 初発:不明 再発 病期分類
基準(注釈)
版数
胃癌 4 0 0 8 3 3 1 8
大腸癌 1 2 1 3 6 12 1 8
乳癌 0 0 0 0 0 0 1 8
肺癌 1 0 0 0 0 0 1 8
肝癌 0 0 0 1 0 0 1 8

(注釈)1:UICCTNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌とは発症の症例が多い、胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌のことを指します。UICC(国際対がん連合)が定めた腫瘍ごとの病期分類があり、T(原発腫瘍の拡がり)、N(所属リンパ節転移の有無と拡がり)、M(遠隔転移の有無)にて評価を行いStage分類が決まります。当院では、胃癌・大腸癌が多くなっています。大腸癌の検査に関して当院では、内視鏡検査に抵抗のある方に対し、CTによる検査を積極的に行っています。治療に関しては、手術や化学療法を行うだけではなく、在宅での生活を支援するため訪問診療や訪問看護を行っています。そのため、StageIVの方も増えています。

4.成人市中肺炎の重症度別患者数等

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成人市中肺炎の重症度別患者数等
症状 患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 2 7.50 57.50
中等症 16 36.88 86.50
重症 8 28.75 88.25
超重症 4 34.75 95.50
不明 0 0.00 0.00

成人市中肺炎とは、自宅や施設等において普段の日常生活でかかる肺炎を指し、食べ物の誤嚥による肺炎、インフルエンザやコロナウイルスによる肺炎は含まれません。当院では、中等度が最も多くなっております。中等症・重症・超重症の平均年齢も85歳を超えており、高齢者の重症度が高く、入院期間も長期化傾向にあります。

5.脳梗塞の患者数等

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脳梗塞の患者数等
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 26 52.85 80.08 27.27%
その他 7 51.86 80.57 6.06%

脳梗塞は、発症から3日以内の症例が多く、早期離床に向けリハビリテーションの提供を行っております。急性期の治療を終えられた後、地域包括ケア病棟へ転棟していただき、早期に在宅復帰できるように、リハビリテーションの継続と退院支援を行っております。

6.診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術,長径2センチメートル未満 11 2.09 3.27 0.00% 73.55 なし
K6871 内視鏡的乳頭切開術,乳頭括約筋切開のみのもの 8 0.25 7.13 0.00% 77.13 なし
K654 内視鏡的消化管止血術 6 4.17 40.83 0.00% 78.83 なし
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 6 0.50 21.33 16.67% 83.33 なし
K5972 ペースメーカー移植術,経静脈電極の場合 5 6.60 12.40 0.00% 83.60 なし
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術,腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 5 28.00 120.80 20.00% 77.20 なし

昨年度と同様に消化器内科医による内視鏡を用いて行う大腸ポリープ・結腸切除手術が多くなっております。総胆管結石に対する内視鏡的乳頭切開術や胆道ステント留置術なども多くなっております。

 

外科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 5 1.20 7.00 0.00% 58.80 なし
K672 胆嚢摘出術 4 0.25 14.25 0.00% 81.00 なし
K714 腸管癒着症手術 4 1.25 14.00 0.00% 64.75 なし
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 3 0.67 10.00 0.00% 62.33 なし
K7162 小腸切除術,その他のもの 3 1.33 19.33 0.00% 83.67 なし
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術,虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 3 0.00 8.33 0.00% 36.67 なし
K724 腸吻合術 3 7.67 43.67 0.00% 82.67 なし

腹腔鏡下による手術件数が増えており、患者さまへの負担も軽減されることから、入院日数の短縮につながっています。

 

整形外科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術,大腿 20 3.50 46.10 30.00% 87.75 なし
K0811 人工骨頭挿入術,股 7 6.57 64.43 42.86% 86.00 なし
K0462 骨折観血的手術,前腕、下腿、手舟状骨 4 8.25 35.50 0.00% 64.25 なし
K0463 骨折観血的手術,鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他 4 2.75 44.50 0.00% 70.50 なし
K0453 骨折経皮的鋼線刺入固定術,鎖骨、膝蓋骨、手、足、指(手、足)その他 2 6.00 51.00 0.00% 60.50 なし
K0821 人工関節置換術,肩、股、膝 2 1.50 43.00 0.00% 75.50 なし

大腿骨に対する骨折観血的手術や人工骨頭挿入術を多く行っております。高齢の方が多いため、リハビリテーションを行いながら在宅復帰の支援に努めています。

7.その他

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その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 2 0.32%
130100 播種性血管内凝固症候群 異なる 4 0.63%
180010 敗血症 同一 4 0.63%
180010 敗血症 異なる 2 0.32%
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0.00%
180035 その他の真菌感染症 異なる 0 0.00%
180040 手術・処置等の合併症 同一 1 0.16%
180040 手術・処置等の合併症 異なる 2 0.32%

入院の合併症として代表的な4つの疾患について集計した指標です。入院契機と異なる症例は、入院中に基礎となる疾患が重症化したと考えられますが、一因として高齢による免疫力の低下が考えられます。