水質調査の学習

5年生は総合的な学習の学習課題として中海や学校周辺等の水質をテーマに学習を進めています。普段何気なく目にしている水について調査を進めることで、様々な課題が意識され、自然環境を守る島田っ子が育ってほしいと願っています。

水質調査の様子

スタートは「あまも」堆肥の学習です。中海の海藻が肥料として活用されている学習から学びます。そして、それを使って植物が育つということを体験的に学びます。

「あまも」は中海の海藻を古来の自然製法で製造した有機肥料です。中海に発生しすぎる海藻を回収して、有機肥料にすることで、中海の水もきれいになるし、食の安心にもつながることを学びました。

水質調査の様子2

水質調査のスタートは学校近くの中海です。ここは、水田から真水が流入している部分です。調査方法は教室で学んでいますが、実際に体験してみて確認します。

水質調査の様子3

中海の真ん中の水質についても調査します。地域の方にご協力頂き、船に乗って出かけます。時には、テレビコマーシャルで有名になった橋のあたりまで水質調査に行きます。普段陸から見る景色と異なり、海から見上げる橋は、子供たちの心に残ると思います。

水質調査の様子4

中海の真ん中の水質と比較するため、学校の近くに行き、同じ天候での水質調査も実施します。中海の真ん中との違いがはっきりと分かります。

水質調査の様子5

中海に流入する河川の調査も実施します。伯太川の上流の赤屋に観察に出かけました。透明度の高さや生息生物の調査も実施します。

水質調査の様子6

伯太川が中海に流入する河口の水質調査も行います。上流と比較すると変化がよく分かります。

水質調査の様子7

藻かりの事前学習をしました。中海に藻が多くなると環境が変化してしまいます。それを防ぐために藻をかりとります。それを燃やしてしまうと地球にとっては良くありません。そこで、その藻を乾かして堆肥にしているという説明を聞きました。その肥料にはミネラルがたっぷり含まれていて、植物を育てると糖度の高いものができるそうです。

サツマイモの収穫の様子

「あまも」堆肥を使ったサツマイモの収穫をしました。マルチをはずしてどんなサツマイモが育っているわくわくしながらの収穫でした。比較のために「あまも」堆肥を使わないエリアのサツマイモも収穫しましたが、違いは歴然でした。上の写真の右側と左側で大きさが全然違います。もちろん、右が「あまも」堆肥を使ったエリアからの収穫したサツマイモです。今回はサツマイモの味は比較していませんが、機会があれば比べてみたいと思いました。

昔の中海についての学習の様子

昔の中海についての学習をしました。島田校区は広大な干拓地が造成され、農地として活用されています。もちろん、現在島田小学校がある場所も干拓された場所で、昔は中海の一部でした。干拓される前の様子やその当時の子供達(60年前ぐらい)が中海で遊んでいたことなどを話して頂きました。これまで、様々な資料を調べ、知っているつもりでいたことも、実際に体験された方々のお話から新しく知った事や、驚いた事がいっぱいありました。

干拓ができる前は中海も底が見えるほど澄んでいた事、子供達は夏になれば泳いだりコズ釣りをしたりする絶好の遊び場だった事、今の自家用車のように各家庭に船があった事などを聞き、今とはかなり様子が違っていたことが分かりました。

又、交流センターに糖度計があり、その使い方を説明してもらいました。「あまも」堆肥を使った野菜と使わない野菜の糖度を比べてみたいと考えています。大きさだけでなく、糖度も違うのではないかと予想をしています。次の学習が楽しみです。

水質サンプル

中海や宍道湖、比較のために日本海の計7地点の水質サンプルを島田地区中海流出水対策協議会より届けて頂きました。早速、塩分濃度計で測定しました。日本海の七類の塩分濃度が高く、境水道付近、島田小学校付近の中海、と段々濃度が下がっていく事が分かりました。海から最も離れているゴビウス付近の宍道湖西側の塩分濃度が一番低い事も分かりました。何となく予想はしていましたが、実際に計測するとよく分かりました。

島田地区中海流出水対策協議会:島根県は、中海が昭和63年度に湖沼水質保全特別措置法に基づく指定湖沼として指定を受け平成元年以降、4期20年にわたり湖沼水質保全計画を策定し計画的に推進してきました。

平成22年3月に5期湖沼水質保全計画を策定し、このなかで流出水対策地区に米子湾流域の指定が行われ、地区住民等の協力のもと、島田地区をモデル地区として流出水対策を推進、地域住民の活動等に対して支援することを盛り込みました。

こうした背景のなか、平成22年7月に島田地区自治会、島田地区の環境保全向上組織及び島田交流センターを中心に島田地区中海流出水対策協議会が設立しました。

「オゴノリ」の乾燥作業体験の様子

学校近くの中海で、「オゴノリ」の乾燥作業体験をしました。最初に未来守りネットワークの奥森理事長に説明頂き、事前に刈り取ってもらった「オゴノリ」を海岸に広げて天日干しをする作業をしました。こうした作業をすることで、中海の水質を守ることになるそうです。準備して頂いた「オゴノリ」を広げ終えた後、海岸のゴミ拾いもしました。私たちが出来ることで、中海をきれいにしていきたいと思いました。

炊飯器でふかしたサツマイモ

畑で栽培したサツマイモを炊飯器でふかして、糖度を比較してみました。実験方法は、「あまも」堆肥を使って育てたサツマイモと通常の方法で育てたサツマイモを同じようにふかし、中心を小さじ1ぱい分すくいとって、小さじ1ぱい分の水でうすめてペースト状にし、糖度計で測定しました。

数値にばらつきが出たものの、「あまも」堆肥無しの8.8に対して、「あまも」堆肥ありは、14.8、18.8、20.3、20.3と大きな違いがありました。実際に試食してみても甘さの違いを実感できました。

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