歴史の学習

島田地区には古くからの歴史があります。子供たちも教科書だけでなく、その生の歴史に触れながら学習を進めています。

平成29年度は、校区内の黒井田町で発掘調査が進む米垣横穴墓群(よねがきよこあなぼぐん)の24基の横穴墓を見学しました。この横穴墓群は今は目にすることができますが、数年後には開発によって見ることが出来なくなります。今回は6年生が見学に行きましたが、正に絶妙のタイミングだったと思います。

今回の発掘調査では、閉塞石(へいそくせき)もあり、副葬品の鉄製の大刀(たち)や勾玉(まがたま)も見つかりました。見学に行った時には、発見された状態で大刀や石棺も見ることが出来ました。更に、足下の須恵器に注意しながら穴に入るという貴重な経験もさせて頂きました。

又、この遺跡は西暦600年代で、今から1,400年ぐらい前に作られて事。当時の安来にはあちこちに力をもったグループが存在していたそうです。島田エリアもその一つで、大きな力を持ったグループが存在していた事等、教科書では学ぶ事が出来ない生の歴史を学ぶことが出来ました。

24期の古墳

踏切を渡ると、山の斜面に張られたブルーシートが見えてきました。ふもとから上がると、山の南側の斜面を中心に24期の古墳がありました。中にはまだ、閉塞石でふさいだままの状態の古墳もありました。又、長い年月の間に天井部分が落ちて穴があいたような状態で見つかったものもありました。

閉塞石でふさいだままの状態の古墳

どの古墳も穴の前がやや平らになっていました。ここは、大昔の人が死者に係わる何かの行事をした部分だそうです。なかには平らな部分に穴があいている古墳もありました。これは、平安時代頃の人が建物を建てていた柱穴の痕跡だそうです。

古墳内の様子

閉塞石も見たり、手でさわることもできました。凝灰岩だそうですが、どこから持ってきたのかは不明だそうです。かなり大きな石をどうやって運んだのでしょうか。よく見ると石の表面にのみで削ったような痕跡がありました。

のみで削ったような痕跡のある石

穴によっては、死者を埋葬する際に石などを敷いた跡も観察できました。どれが古いということは無いそうですが、石を敷き詰めたれき床(れきしょう)、須恵器を割ってタイルのように敷いた須恵器床(すえきしょう)、閉塞石と同じような大きさの長方形の石を数枚並べた石床(せきしょう)、そして石棺(せきかん)を使ったものを見ることができました。もちろん、何も敷いていない古墳もありました。須恵器床の古墳には丸い須恵器が裏返して埋められているものもありました。これは、死者の枕に使ったのではないかということでした。

須恵器

古墳の中の副葬品もそのまま見ることができました。鉄剣や須恵器も見ることが出来ました。勾玉も1個発見されたそうです。この丘全体が一つの埋葬のための施設だったのではないかということで、頂上部分の発掘もされていました。頂上が平らになっていて、何かの儀式に使われていたのではないかということでした。

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